KUMEさんの評論 ●78年神戸でのライブ3曲,82年スタジオ1曲,75年京都でのライブ1曲の構成。 1975~1978年に録られたライブ・テープ&1982年のスタジオ録音。5曲中インストが4曲というテーマ&インプロヴァイズ中心の楽曲を集めたアルバム。プログレッシブ・ロックというものをほとんど聴いたことのないアメリカンボケな私が感じるインスト曲の印象は、60年代後半のマイルス・グループ、マハビシュヌ・オーケストラあたりに近いように思う。そして、ここでのハイライトは現「だててんりゅう」のギタリストである西峰さんのプレイ!特にカッティングの鋭さ&ノリは最高だ!また、昔京都のいろんなバンドで聴いた村地さんのサックスも確かにJAZZ的過ぎるのだがそれなりによく楽曲にマッチしているし、隣さんのオルガン、キーボードは自由自在にその空間を跳び廻っていて非常に心地よい。井上さん&杉浦さんはいつもどうり完璧なコンビネーションで何も言うことはない。 4曲目の「UNTO」だけが少し年代が古いので他曲とは若干ニュアンスが違う、この曲は真にプログレっぽいのかも知れない。最後のヴォーカル曲「フォギーデイ」は82年とあって上記の「凪」に収められていても不思議ではない曲で、これまた素晴らしい詩&サウンドでここにはゲスト参加として現「だててんりゅう」の光森さんがキーボードで参加している(スタジオ録音)。インストモノの場合、私がよく聴いてきたのがJAZZ、FUSION系なのではっきりいってちゃんとした理解ができているかほとんど曖昧なのだが(まぁ、聴く側はどんな風に感じてもイイわけだが)、演奏はとにかく凄いし、1つ1つの音に意味があり、とても力を持っているということだけはわかる。 kume(1997) |